アイスランドでは、自然界のすべてが鮮やかに対照的であり、この世の果ての美を垣間みることができます。 

この国はヨーロッパ最大の氷河と世界で最も活発な活火山をもち、「火と氷の地」としての異名を手にしています。また、光と暗闇のコントラストが激しい地でもあります。北極圏よりわずかばかり南に位置する地理的な条件から、夏はほとんど日の沈まない白夜が続き、冬は日照時間わずか3~4時間という暗闇の日々が続きます。アイスランドの冬は長く暗いが、幸いにも天候は比較的穏やかで、自然からのたぐいまれなる贈り物である美しいオー ロラを目にすることができます。

自然だけではなく、アイスランドは、古い伝統を持つ、新しい国としてて知られています。ヨーロッパで最後に入植した島にもかかわらず、西暦930年、世界で最も早く議会が発祥し、世界でも古い議会政治の歴史をもっています。議会が最初に置かれた場所、シンクヴェトリルはユネスコの世界遺産に登録されている。今では有名な観光名所にもなっているこの地は、北米プレ ートとユーラシアプレートのつなぎ目です。。 2大陸間を歩いて、またシュノーケリングで泳いで行き来もできます。大陸は互いに反発し合い、境界は毎年2、3センチメートルずつ離れつつあります。この極北の地では、生きている地球を感じることができます。

南西部の苔で覆われた溶岩原から、中部の不毛な高地を経て、北西部のフィヨルドの断崖まで。アイスランドは、道の曲がり角ごとに、また季節の変わり目ごとに、刻一刻と 変わりゆく自然の風景と、暗闇の中で一層際立つ、光の 多様性を見せてくれます。

 

アイスランドの民話

アイスランドの民話には、魔法使い、幽霊、小妖精、トロール、ヒドゥン・ピープル(隠れ 住む人々)など、神秘的な存在がたくさん登 場します。多くの物語が、冬の長く暗い夜から影響を受けています。作家ジュール・ヴェ ルヌが、かの有名な冒険小説『地底旅行』で、冒険の出発点にスナイフェルスヨークトル氷河を選んだのも必然かもしれません。